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ダンステクニック-3 (ハタ・ダンススクールより記載)


60<スクエア・ルンバ(その3)>
 スクエア・ルンバの最終段階です。フットワークは常にBF(ボールフラット)です。ステップのボールが床にタッチしたとき、膝はまだ少しゆるんでいます。この時、体重をそのボールにかけるようにしてボールで床をプレスします。次に、ゆるんでいた膝を伸ばしながら、ヒールを降ろしていき、最後には足の裏全部にしっかりと体重をかけます。(この時、膝もしっかりと伸びています。)このアクションはキューバンルンバの基礎的なアクションでもありますからスクエア・ルンバをパーティ用の種目と思わずに大切に踊って下さい。

59<「踊る人」の重要性>
 ご存じの通りソシアルダンスは男性のリードにあわせて女性が踊ります。
 つまり、女性は男性の一つ一つの動きから次のステップ、方向、タイミングなどを感じ取るわけです。ですから男性の踊りの内容が百点満点中、五十点だとしたら女性は五十点以上の踊りは出来ないことになります。
 男性の踊りは女性の踊りを大きく左右します。
 男性がリズムを正しく取って、ステップの一歩一歩に体重をしっかりと乗せてそれをボディから自分のアームを通して女性に伝えながらリードすれば、女性も”正しいリズム”で ”一歩一歩バランスのとれた” 踊りをしてくれるようになります。
 アマチュアの男性と踊っているとあまり上手でない女性がプロの先生と踊るととてもきれいに踊るのはそこに理由があるのです。

58<きれいな姿勢のために>
 ダンスを上手に踊るためには常日頃から自分の姿勢に対する意識が大切です。特に、竹を割ったような背中のラインへの意識がたいせつです。
 また、背骨がよりまっすぐ上にストレッチされるように、両肩を下げ、頭を高く意識しましょう。ただし、実際にダンスを踊っているときはその動きからボディにいろいろなアクションが働いてきますから、シルエットを保つには腹筋と背筋のバランスのとれた筋力が必要になってまいります。ですから、ダンスの練習に腹筋と背筋のトレーニングも加えることをおすすめします。

57<初級レベルから中級レベルに移るときまでにマスターしておきたい基本>
 ここで初級とはパーティ・ダンス(ブルース、マンボ、ジルバ、スクエアルンバ)を習っている段階とし、中級とはワルツ、タンゴ、キューバン・ルンバ、チャ・チャ・チャ等の種目と定義しておきます。

56(フット・ワーク)
 中級の種目に入るとワルツのようにライズやロゥアが出てきますしルンバやチャ・チャ・チャではニー・バックによるヒップ・ムーブメントがテクニックとして出てきます。
タンゴでもヒールやインサイド・エッジの意識的に強い使い方が要求されてきます。
ですから、足の裏の爪先(トオ)やヒール、或いは足のインサイド・エッジ(内側のライン)等に対する使い分けの感覚を身に着けておく必要があります。
ですから、ブルースでは前進のときは爪先(トオ)を上に向けてヒールからシッカリと床にタッチして進むように、又、後退するときは足首を伸ばしてトオから床にタッチして後退するようにしましょう。
マンボ、ジルバ、ルンバの3種目ではラテンの基本としてボール(足指の付け根の辺り)を常に床と接して(床から離さないで)踊るように意識してください。
これらのことを初級の段階で身に着けておくと中級に入ってから大変役に立ちます。

55<ヒールターン>
 ヒール・ターンとは「片方の足で後退し、他方の足をそろえながら後退した足のヒールで回転して、回転した足から前進または横に開く回転」をいいます。ここで、このヒールターンにおけるバランスの移動について考えてみましょう。
 まず、「後退した足のヒールで回転」について考えてみます。この時、バランスがボールにあったとしたら、とてもヒールターンはできませんし男性の踊りをも妨害してトラブルを起こしてしまいます。
 また、バランスが後ろに行き過ぎて後ろへオーバーバランスになっていたならばヒールターンどころか、両足を揃えることさえもできなくなります。
 つまり「後退した足のヒールで回転」ということは、ウエイトを「後退した足のヒールに乗せていなければならない。」ということになります。

54「シャドウ」の必要性
(女性の方へ)
 多くの女性は踊っているときに「自分でバランスをとって踊っている」と錯覚しているようです。無意識ですが相手の男性につかまっていたり、バランスが相手に寄りかかっていたりしているようです。
 ダンスは二人で踊るものですが、各自(男女)が互いに相手に頼らずにバランスよく正しく踊れるようになればそのカップル(踊り手)のダンスは一段とレベルアップされることは確かです。そこで「シャドウの必要性」がでてまいります。
 シャドウとは相手が居ることを想定しながら、一人で踊る練習方法のことです。ダンスがはやく上手になる女性はシャドウをとりいれています。初めはステップを順番通りに踏むだけでいいでしょう。それができるようになったら、ホールドやポイズをきれいに保ちながらします。
 そして、さらにリズムに合わせてシャドウ、正しいフットワークを使ってシャドウ・・・自分自身のバランスや踊りをコントロールできなければ、とても男性の踊りをフォローすることは不可能です。
 なれないうちは「はずかしさ」もあると思いますが、とても大切な練習です。
(男性の方へ)
 ダンスは男性の動きを基本に進行していきますから、男性の踊りはパーフェクトな踊りを要求されます。ですから、男性は踊りの全て(ポイズ、バランス、ステップ、リズム、アクションその他・・・)においてパーフェクト(完璧)を求めてください。 そのためには、一つ一つ丁寧なシャドウを女性の5倍は練習する必要があります。
※サークルや教室で先生にレッスンを受けていらっしゃる方はシャドウを見て
  もらいアドバイスを受けるようなレッスンも、時々されることをおすすめします。

53「インピタスターン」について
 インピタスターンの1,2,3歩をナチュラルスピンターン(ワルツ)の4,5,6歩のような踊り方になっている踊り手が多く見受けられます。
<男性にアドバイス>
 インピタスターンの第1歩はピボットではありません。また、第2歩ではヒールターンが正解です。第1歩で後退した左足にシッカリと体重を乗せると共に、第2歩の右足を強い意志を持って左足にクローズし、ヒールターンをしてください。中途はんぱな意志でこの1,2歩を踊ると、女子は第2歩でスピンターンの第5歩のように後退してしまい、男性もヒールターンができずに、スピンターンの出来損ないのような踊り(ステップ)になってしまいます。
<女性にアドバイス>
 インピタスターンの第1歩ではピボット・アクションはありません。また、第2歩の左足は「後ろ、少し左に(スピンターン)」ではなくて、「横に」となり、その横への歩幅もあまり大きくはなりません。女性がこの第1,2歩を自分から正しく踊っていただくと、男性のヒールターン(インピタスターン)はかなり踊りやすくなります。

52<ポイズ(基礎編)>
 ダンスを上手に踊るためには踊りのスタートが大切です。そのためには踊り始める前の自分自身のポイズが大切になってまいります。
1 足元
   人間は右足に5本、左足に5本の指があります。
 この10本の指が体を支えるのに大切な働きをしています。
 特に、体の中心に位置し、他の指に比べ最も太い親指の存在は無視できません。
 この親指に力の入るように体重をかけてたちましょう。
2 腹部
  よく「おなかを引っ込めなさい」と言いますが、それだけではだめです。
  その後ろにある背骨に注目してください。  
  この背骨がまっすぐ上にストレッチされていることが必要です。
  ここで背骨を真っすぐにした状態を保つために腹筋と背筋のバランスが必要になってまいります。

51<スイングのための足の役割>
 よく、”スウィング”という言葉を耳にされると思いますが、スイングを意識するとき、足首、膝、股関節などをクッションのように使う下からのバネのきいたアクションがとても重要になってきます。下半身(足)の動きにぎこちなさがあっては絶対的にスイングは望めません。
 では、どのようにしたらクッションのようにバネのある足を使うことが出来るでしょうか?
足の関節(足首、膝、足の付け根)の組み合わせを見てみると、関節の曲がる方向が互い違いになっているのがおわかりになると思います。
 つまり、足の関節は”アコーデオンカーテン”のような組み合わせになっているのです。
ですから、どの関節が硬くても足のバネは使うことが出来ません。バネの効かない硬い足で踊ったのではスイングのあるダンスは望めません。
 まず、足首、膝、股関節などの各関節をよくほぐし十分に曲げ伸ばしが出来るように柔らかくほぐしてから踊るようにしましょう。

50<「ダンスシューズと足の指」について>
 ラテンダンスでは一歩一歩のステップで音楽のビートといっしょに床をしっかりと掴んでいかなければなりません。
 モダンにおいては一歩一歩のステップでヒールからトオ、トオからヒールへとウエイトを通過させることが必要になってまいります。
 以上のような理由からラテンとモダンでは足の指の使い方が異なることがおわかりになると思います。次にダンスシューズに注目してみましょう。
 ラテンシューズではボールの部分がわりとユッタリとしていて、5本の指を自由に使いやすい作りになっています。
特に女性の場合はサンダルになっていますからその傾向は強いでしょう。
 モダンシューズではボールからトオにかけてしっかりとした作りになっていますからトオからボール、ボールからトオへのウエイトの移動を助ける構造になっています。
 このようにモダンとラテンでは足の指の使い方が異なりますから、ダンスシューズもモダンとラテンで使い分けが必要になってまいります。

49(インサイド・エツジ)
 「インサイド・エツジ」とは足の内側のふちのことです。ダンスを踊っていてそのフットワークにインサイドエッジが指定されているステップがあります。
 例えば、タンゴのクローズドプロムナードやアープンプロムナードの第3歩(男性)では「足のインサイドエッジ」をフットワークとして指定しています。
 もし、この第3歩のフットワークをヒールやボール、あるいはフラットで踊ったらどうなるでしょうか?膝を内側に絞ることができなくなり、バランスも左足の前や外側に流れやすくなり,さらには、ウェイトが高くなりバランスも不安定になります。
 ご自分の使っているフィガーのフットワークにチェックを入れてみてください。きっと、踊りが変わるでしょう!!

48「アップについて」
 「アツプ」とは、その前のステップでライズした高さを同じに保つことをいいます。
 ワルツでは、「第一歩の終わりにライズを始め、第二、三歩はライズを継続…]が一般原則ですが、フォックストロットでは、「第一歩の終わりにライズ、第二、三歩でアップ……」がふつうのライズです。
 ワルツが継続的なライズをするのに対し、フォックストロットの第二歩、第三歩は同じ高さで踊り、継続しません。
例えば、フォックストロットのフェザー・ステップの第二歩でさらに上に上がってしまうと、なめらかな前進ムーメントを壊してしまい、更にはバックを踊っているパートナーが、第二歩でヒールにウエイトが抜けなくなってしまう原因の一つとして見過ごすことのできないポイントの一つです。

47(踊る前のチェック)
 ダンスを上手に踊るためには踊りのスタートが大切です。そのために、踊り始める前に幾つかのポイントをチェックする必要があります。
チェック:その1(体重のかけ方)
 人間は右足に5本、左足に5本の指があります。この10本の指が体を支えるのに大切な働きをしています。特に、体の中心に位置し、他の指に比べ最も太く、力強い親指の存在は無視できません。この親指に力の入るように体重をかけてたちましょう。
チェック:その2(腹筋と背骨)
 よく「おなかを引っ込めなさい」と言いますが、その時、その後ろにある背骨に注目してください。この背骨がまっすぐ上にストレッチされていることが必要で、特にウエストの辺りが後ろへ反ってしまわないように注意が必要です。ここで、背骨(ウエスト)の反りを直す方法をご紹介しましょう。
 まず、いすに腰掛け、おなかを押さえながら前にお辞儀をするようにして背骨の反りを治します。次に、まっすぐになった背骨(ウエスト)の状態を壊さないよう体を起こします。(これを初めて経験したときは前にかがんだような感覚を感じました。)ここから腹筋力が必要になってききます。歩いている間や踊っている間、背骨を真っすぐにした状態を保つために腹筋の継続的な働きが必要なのです。
チェック:その3(ネック)
 ダンスのレッスンを受けていて、「もっと首を伸ばして!」とだれもが言われたことがあると思います。ただ、この時に首を伸ばすことだけを考えるよりも、肩を下げておくように意識すると首は自然に上に伸びてきます。
 具体的には両肩を耳たぶの下くらいまで持ち上げ、そこから力を抜いて「ポン」と落とします。その位置から1センチ位さらに下げるように意識してください。
 するとその時、首が自然に伸ばされ、頭が上に上がっていくのを感じ取れるでしょう。
  以上のチェックの1〜3を、踊る前に必ずチェックしてください!

46<生活の中でもダンスを!>
 読者のみなさんはダンスを踊るときに、姿勢に気をつけて踊っていますね!でも、生活の中で「Dance」が占める時間はわずかです。レッスンの時だけ姿勢に気を付けていたのではなかなか身に付きません。ですから、日常の生活の中で(鏡に自分が映った時、ショップのウインドーに自分が映った時)自分の姿勢をチェックしてみてください。そうすればより早く、正しい姿勢が身に付いてきます。そしておのずときれいな歩き方が身につき、素敵なダンスに発展していくでしょう。

45<PPの状態からロアーするときの注意>
 ワルツのナチュラルターンやリヴァースターンのように、両足を揃えた状態からのロアーは問題がないのですが、オープンテレマークやオープンインピタスの後のようにPPからロアーをする場合は左右の足が開いています。つまり、PPで左足でロアーをするとき、右足は左足より後ろに位置しています(男子)。ですから、右足(リズム1)を振り込む際、何となく(ナチュラルターンやリヴァースターンと同じ感覚で)振り込んだのでは、どうしても遅れてまいります。その結果、ナチュラルなスィングやムーメントが不可能となり、重たいダンスとなってしまいます。PPの状態からロアーするときは意識的に右足の振り込みをスピーディに行う必要があります。

44<膝を柔らかくする>
 膝が堅いために踊りが重たくなったり、音楽に合わなかったり、パートナー(リーダー)に苦しい思いをさせたりしておられる方をよく見ます。
 その原因として「膝(おさら)の周りの筋肉が堅くなっている」ことが考えられます。この場合、踊る前に次のことを実行してください。
1)まず、リラックスして椅子に腰掛け、右足の膝を少しだけ曲げた状態で床に延ばしてください。
2)両手の平全体を使って、右膝の周りを内側から円を描くようにマッサージします。(約1分)次に、膝の裏側のへこんだ部分を両手の指平でマッサージします。(約1分)そして最後は膝の周りと裏をまとめて一緒にマッサージしてください。(約30秒)
3)さらに、左足についても同様のマッサージをしてください。
※もし、これで改善されない場合は、一歩一歩のステップにおけるバランスに問題
があると思われます。

43<CBMについて>
 「コン卜ラリ−・ホディ・ムーブメン卜の略で、ステップする足と反対側の上体をステップする足と同時に前方または後方に振り出すことで、通常、回転の第一歩で用います。」と説明されます。
 つまり、回転のあるステップ(カーブも含めて考えてください。)を踊るとき、足だけを使っての回転ではそのムーメントはどうしても堅く、ぎこちないものになってしまいます。
 ですから、回転のあるステップの第一歩を踊るときに、ステップする足と反対側の上体をステップする足と同時に前方または後方に振り出すことでその回転を助けます。
 例えば、左足を前進させるときには、その左足と同じタイミングで右の上体を前に出していきます。感覚としては、右ホールドの根本、つまり、右肩を前に出していくようにします。それで自然にCBMは作られています。

42「膝を柔らかくする」
 膝が堅いために踊りが重たくなったり、音楽に合わなかったり、パートナー(リーダー)に苦しい思いをさせたりしておられる方をよく見ます。
 その原因として「膝(おさら)の周りの筋肉が堅くなっている」ことが考えられます。
 この場合、踊る前に次のことを実行してください。
1)まず、リラックスして椅子に腰掛け、右足の膝を少しだけ曲げた状態で床に延ばしてください。
2)両手の平全体を使って、右膝の周りを内側から円を描くようにマッサージします。(約1分)
  次に、膝の裏側のへこんだ部分を両手の指平でマッサージします。(約1分)
  そして最後は膝の周りと裏をまとめて一緒にマッサージしてください。(約30秒)
3)さらに、左足についても同様のマッサージをしてください。
※もし、これで改善されない場合は、一歩一歩のステップにおけるバランスに問題が
 あると思われます。

41<タンゴでPPからのフィガーでの回り込み>
 PPになった後に継続して踊るフィガー(ナチュラルツイストターン、プロムナードターン、etc.)での回り込み(第3歩)について考えてみたいと思います。
 これらのフィガーは第2歩をCBMPにアクロスして前進した後、大きくターンして女子の前に回り込むわけですが、ここで苦労している方が多いようです。
 では、ここでその原因を考えてみましょう。
1)第2歩の右足(Q)をステップしたとき男性の右サイドがつぶれている(下がっている)
2)第2歩の右足(Q)にウエイトが乗っていない。
3)PPの時、男性の左サイドが開いている。
 回り込むときに軸となるのは第2歩の右足とその上にある右ボディですから、1)、2)では、軸が曲がった状態、ズレた状態になり、ターンが困難になります。また、3)の場合は回転と反対方向に左ボディが逃げてしまっていますから、やはりターンが困難になります。
 これらをチェックすることで、よりスムーズでテクニカルなダンスを踊れるでしょう。ほとんどの方がこの3つのチェックで踊れるようになります。


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